まんまと誘導されてしまう心のワナ。街中の「おとり効果」について
今日もやってしまいました。
2,000円以上の買い物をすると無料になる駐車場。ここで数百円の駐車料金を惜しんで、いらない買い物をするのはNG、というのは知っているのだけど…ついやってしまうんです。
帰宅したら、牛乳とマヨネーズがかぶっていました。在庫がダブついております。
私たちは、無意識のうちに(というか、頭でわかっていても)、合理的じゃないお金の判断をすることがよくあります。
今日は、その中でも「おとり効果」の話を少ししてみようと思います。
旅先はローマか、パリか
想像してみてください。
あなたは次の旅先を考えています。
候補はイタリア・ローマか、フランス・パリか。
どっちも捨てがたい。しかも料金は同じです。
ん~どうしよう?
旅行サイトを眺めながら頭を悩ませていると、AIがこんな提案をしてきました。

今なら「パリにモンサンミッシェル観光のオプション付き」というプランを、同じ料金でご案内できますよ!
選択肢が増えた瞬間、「オプション付きで同じ値段!?じゃあ圧倒的にお得じゃん!パリにする!(あっさり決定)」・・・みたいなこと、よくありませんか?
でも、よく考えてみると、ローマとパリで迷っていたのでは?
なのに、ローマの選択肢が一瞬で消えたのには理由があって、心の罠にはまった、ということらしいんです。
なぜローマは消えたのか?
専門家いわく。
人間は、ローマとパリのように「全く違う2つのもの」を比べるのがすごく苦手。
異なる要素が多すぎて、脳が疲れてしまうのです。そこに「モンサンミッシェル付きのパリ」という第3の選択肢を投入するとどうなるか。
パリという候補が「普通のパリ」と「お得なパリ」みたいに見えてきますよね。
脳の中にわかりやすい【勝者】が生まれたことで、「お、正解を見つけた!」と安心して、もともとの、疲れるローマとの比較をやめてしまうんです。
ローマよりやっぱりパリに行きたい!というより、「圧倒的にお得に見える選択肢」に飛びついて手を打った、という感じですね。

この「お得に見せて直感で選ばせる」手法はホント最強です。
比べにくい2つから片方を消す、というローマとパリのような使い方だけでなく、選択肢を加えて価格の見せ方を工夫することでも、けっこう誘導されます。


身近でも、こんなおとりに出会うこと、けっこうありますよね。
おとりに釣られてはいけない時
しかし、です。
これを知ったとて、深く考えたところで、日常生活においては避けられないですよね。
でも、「あートラップだ、おとりだわ」と感じるだけでもいいと思うんです。
結局選ぶものは同じでも、おとりを知っているか否かでは、ここぞというときに違いが出るかもしれません。
たとえば大きな買い物をする時ですね。マイホームや車、保険といった高額なお買い物は、おとりがいないか、慎重に、よく見ておくといいですよね。
やけに高い素材とか、予定外のオプションとか、そんなつもりじゃなかったのに、気づいたら思いっきり予算オーバー、みたいなことが起こりやすいので。
行動経済学っていかつい名称ですが、人間の、なぞのコミカルな動きを浮き彫りにするのでおもしろいです。
いろんな広告や商品を、「買いたくなるような工夫がされてるんだろうな」という目線で見ると、あちこちでおとりに出会えるので、ちょっと楽しいですよ。

