お金の無料相談に行く前に。気をつけたい「無料アドバイスのその先」

無料のマネーセミナー、あちこちで開催されていますよね。
保険の見直しも、投資の相談も、住宅購入も、いざ決断となると、一人で考えるにはなかなか重たい話です。
だから、商品にくわしい「相談できる相手」がいたら、それはとてもいいことだと思います。
ただ、相手がその業界のプロなら、たいていその先には「売りたい商品」がありますよね。お仕事だから。
「なんとなく聞いてたら、いつの間にか契約してました…」なんてことにならないように。
お互い良い関係でいられるように。
気をつけたいことをまとめてみました。
「販売のプロ」とのかかわり方
「お金の無料セミナー」や「無料の保険見積り」って、ちょっと気になりませんか?
無料なら話だけ聞いてみようかな。
勉強になるかもしれないし。
おみやげもらえるなら悪くないか。
もう、行ってみたくなるようにできていますよね。
だけど、おいしいだけのサービスはなくて、その先には契約につなげたい商品があることを、もちろんあなたも知っていると思います。
話を聞いているうちに、ゆれる。
「これ、入っておいた方がいいのかな」
「今のうちに始めないとまずいらしい」
「よくわからないけど、プロが言うからそうなのかも」
そんな場面が何となく想像できるのではないでしょうか。
でも、金融機関だから安心、いつでも味方になってくれるはず、とすべて相手に「お任せ」するのは少々注意が必要です。
お相手は販売のプロ。これは心に留めておきたいところです。

こんな提案には気をつけて
もちろん、商品を提案する人が、みんな悪いわけではありません。
むしろ、きちんと説明してくれる人が多いと思います。保険の提案だってそうです。
ただ、「中にはこんなケースもあるよ」ということで、実際にお客様からこんなご相談を受けたりするのです。
ケース1
「国の年金はアテにならない」と、公的年金をまったく考慮せずに保険を提案する
公的年金の受取額は、将来少なくなっていく。これは想定しておく必要はありそうです。
だけど、まるっとないものとして、説明も省いてしまうのはやりすぎでしょう…
「年金だけで老後の生活全部はまかなえない」という話と、「年金はアテにならないので計算に入れません」では、前提がかなり変わってしまうからです。
現役を終えた後も、まだまだ人生は長い。そのときに公的年金があるかないかは、老後の家計の見通しに大きく影響します。
そこをまったく見積もらずに保険の必要保障額を出したら、必要以上に高い保険になってしまいます。
そもそも「年金だけでは足りません」も、かなりざっくりした話にすぎません。
足りないって、いくら? ここが大事なんですよね。
自分の老後の年金額は、ねんきんネットやねんきん定期便で、だいたいの目安を知ることができます。
そのうえで家計をシミュレーションしてみると、老後はけっこうゆとりがあって、そのお金をどう使っていくかを考えた方がいい家計もあれば、一方で、老後資金が足りなくならないように、早めに準備を始めた方がいい家計もあります。
ここは本当に、人によって全然違うんですよね。
将来どうなるか、それは正確にはわからないけれど、おおざっぱすぎる提案には気をつけたいところです。
ケース2
外貨建て商品や変額商品で、リスクよりもメリットばかりが強調される
外貨建て商品や変額商品は、うまくいけば資産を大きく増やせる可能性があります。
ただ、投資商品の説明には、だいたいどこかにこう書いてあります。
「過去の実績は、将来の成果を保証するものではありません」
これまでの成績が良かったからといって、この先も同じように増えるとは限りませんよ、ということですよね。
でも、セールスの場では、素敵な未来を強めにアピールされることが多いです。
- これまでこんなに増えています
- 長く持てば期待できます
- 円で持っているより有利です
良い面を知ることも大事ですが、それと同じくらい、残念な可能性についても知っておかないとバランスが悪いですよね。
- 思ったように増えなかったら?
- 途中で解約したくなったら?
- 為替が大きく動いたら?
- 手数料が高いのでは?
お金の話なので、うまくいかなかったら何が起きるのか。そこも、良い未来と同じくらいの分量で、ちゃんと説明してもらうのがいいと思います。
ケース3
住宅ローンの借入額MAXを前提に、高い物件をすすめられる
これは、本当によくあります。
素敵なモデルルームを見ると、夢が広がりますよね。
「ここで暮らせたらいいな~」
「ちょっときついけど、頑張ればなんとかいけるかも」
そんな気持ちになるのも当たり前です。
でも、「お客様ならもっとたくさん融資を組めますよ」というお誘いに、気をよくしている場合ではありません。
買った後の生活、とくにその先何十年と続く「返済」は超重要です。
月並みですが、借りられる額と、無理なく返せる額はけっこう違います。
銀行が見ているのは「ちゃんと返してくれそうか」であって、返済しながらゆとりある生活ができるという保証ではありません。
それに、住宅ローン以外にも、生きるためにはいろいろお金がかかるので。
賃貸、戸建て、マンションと、私自身たくさん引越しをしてきましたが、住む場所には、ご縁ってあるなあと思います。
「今決めないと、この物件なくなっちゃいますよ」
よく言われるこれ。焦るやつですね。
でも、ご縁があればその家はきっと待っていてくれますよ。
ちょっと高いんだよな…と迷ったなら、一度時間を置いて、熱を冷ましてから考えても遅くはないです。
おすすめは何ですか?の前に
もちろん、心から誠実に対応してくれる方もおられます。
でも、相手もお仕事。そこはこちらも忘れずにいたいところです。
「おすすめは何ですかー?」
居酒屋で本日のおすすめを聞くならいいけれど、金融商品の提案の場ではNGです。
保険や投資、不動産契約の場面でそれをやってしまうと、相手が売りたいものと、自分が本当に必要なものとが混ざって、よくわからなくなってしまいます。
だから、金融機関に行ったり、営業の人と話をするときは、ざっくりでもいいので、先に自分の考えを持っておきたいところです。
今は、ネット系金融機関など、自分で調べて選べる手段も増えています。
ただ、情報が多すぎて、どれが自分に合うのかわからないこともありますよね。
そんなときは、商品を売らないFPに、どれかを決める前の作戦会議として相談するのも一つです。







