資産形成・投資

家計が見えるライフプランの作り方|手堅く始める資産運用

手堅く始める資産運用

モノの値段がどんどん上がる中、「お金に働いてもらう」資産形成を始める人が増えています。

預金以外の置き場所として、iDeCoやNISAの活用も定着してきましたね。

これからは、物価高に負けないように、お金をのびのび「育てる」知識と工夫がますます重要になりそうです。

とはいえ、「投資って難しそうで踏み出せない」という声も少なくありません。

まずは、家計に無理のない金額を知り、ライフプランに取り入れてみましょう。

インフレ・デフレと家計の関係

お金の「価値」はずっと同じではなく、経済や物価の状況によって変化します。

インフレの場合

インフレとは、「モノの値段が上がり、今までと同じお金では買えるものが少なくなること」です。

たとえば、今100円で買えるものが将来インフレで150円になると、100円では買えなくなってしまうので、お金の「価値」が目減りしたことになります。

インフレが続くと、食費や光熱費、家賃なども値上がりし、今よりも生活費が多くかかるようになります。

収入が増えない限り、生活が圧迫される可能性が高くなるのがインフレの特徴です。

デフレの場合

一方、デフレは「モノの値段が下がり、同じお金で買えるものが増えること」です。

たとえば、今100円のものがデフレで80円になれば、100円で買ってもお釣りがくるので、実質的にお金の「価値が」上がったといえます。

デフレが続くと、物価が下がって今までよりも安く買い物ができるようになりますが、企業の利益も減少しやすくなり、その結果、収入減少や景気が悪くなるといったリスクも伴います。

資産に与える影響

インフレやデフレは、株価や為替、預貯金といった資産にも影響します。

インフレが続くと、金利や株価が上がる一方で、現金(預貯金)の価値は下がりやすくなります。

逆にデフレでは、預貯金の価値は維持されやすいものの、株価や不動産の価格は下がりがちに。デフレが続くと、資産を増やすための運用が難しくなってしまいます。

「お金の価値は変わる」ことを前提に、物価に負けないようにお金を守り、増やしていくことがカギになります。

将来に備えるお金の仕分け

「投資を始めたいけれど、いくら回せばいいのかわからない」という声をよく聞きます。

家計管理はあまり細かくしすぎると疲れてしまいますが、投資の方針を決める時には、手元のお金を使い道ごとにざっくり分けてみるといいですよ。

  1. 生活資金:日常の支出に使うお金
  2. 使用予定資金:概ね10年以内に使う予定があるお金(マイホームや教育費など)
  3. 緊急資金:万が一に備えるためのお金(生活費の半年〜1年分が目安)
  4. 余裕資金:当面使う予定がないお金

この中で、1〜3は減らしてしまうと困る「守るべきお金」、4は「増やすために投資に回せるお金」と整理することができます。

投資のリスクとリターン

預貯金と違って、投資で気になるのは「リスク」と「リターン」ではないでしょうか。

投資の世界では、リスクとは、値動きがどちらに転ぶかわからない、その不確実な「ブレ幅」を意味します。

振り子のように、上にも下にも振れる可能性があるものですね。

リターンは、投資によって得られる「結果」のことで、プラス(利益)だけでなく、マイナス(損失)になる場合もあります。

一般的に、リスクが大きい投資は大きなリターンを得る可能性がある一方、損失のリスクも高まります。

4つに整理したお金は、それぞれの目的に合わせてリスクの度合いを考え、具体的な置き場所(投資先)を決めていきましょう。

資産配分の例:

投資のリスク管理

リスクというと怖いイメージがあるかもしれませんが、ある程度はコントロールすることができます。

投資先の分散

投資には「たまごは1つのカゴに盛るな」という格言があります。

すべての卵を1つのカゴに入れると、カゴが落ちた時に全部が割れてしまうので、いくつかのカゴに分けてリスクを減らすべきという考え方です。

1箇所に集中せず、複数の投資先に分けることで、リスクを分散させることができます。

時間の分散

モノの価格は、需要と供給のバランスで常に変動しています。

たとえば、季節によって野菜や果物の値段が変わるように、株価にも高い時と安い時があり、日々揺れ動いています。

投資は一度に大きな金額で行うのではなく、タイミングを何度かに分けることで「高値づかみ」を避けやすくなります。

また、少しずつ資金を投入することで購入価格が平均化され、リスクを抑えつつ利益が出やすくなります。

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リスク許容度をチェック

自分のリスク許容度を知ることも、リスク管理の一つです。

たとえば、「一時的に値下がりしても、冷静に持ち続けられるか」は重要ポイントです。

すぐに使わない余裕資金だとしても、実際に価格が下がると不安になることはよくあります。

そこで、その投資にどれくらいのリスクがあるか、つまり、自分が投資した金額がどのくらい減る可能性があるかを、具体的な金額でイメージしてみましょう。

たとえば、「10万円投資して3万円減るとしたら、心は耐えられるか?」といった感じで考えてみると、自分が安心して続けられるリスクの範囲が見えてきます。

投資先ごとのリスクとリターンの目安は別の記事にまとめていますので、こちらもぜひご覧くださいね。

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主な投資商品の特徴

基本となる投資対象は「国内株式」「国内株式」「外国債券」「外国債券」の4つです。

自分に合ったものを選んで組み合わせますが、配分に迷う場合は、それぞれ4分の1ずつバランスよく購入しても良いです。

株式:

企業の成長を期待する投資商品。収益は主に配当や売却益。株主優待がある場合も。業績悪化で株価が下がったり、倒産すると価値がなくなるリスクあり。

債券:

国や企業が発行する一種の借用証書。「格付け」により信用度が分かれ、格付けが高いほど利回りは低い。満期まで保有すれば額面金額が返還されるが、満期前に売却すると元本割れのリスクも。

個人向け国債:

が個人向けに発行する債券。1年後から中途解約可能で、基本的に元本割れリスクなし。

投資信託:

投資の専門機関が株や債券を運用するもの。一つの商品に様々な資産が組み込まれるので、分散投資が可能。少額から始められる。

ETF(上場投資信託):

市場で売買できる投資信託。株式のように証券取引所に上場しており、時価で取引できるが、値下がりリスクもあり。

iDeCo、NISAで始めよう

投資のリターンは将来にならないとわかりませんが、手数料や税金は確実にかかるコストです。

投資を始めるなら、まずは税制優遇を受けられる「iDeCo」や「NISA」を活用しましょう。

NISAは自由度が高く、使い勝手が良いですが、老後までたっぷり時間がある場合は、節税メリットが大きいiDeCoも取り入れると効果的です。

たとえば、月1万円を20年間、iDeCoとNISAで積立てたらどれくらいになりそうか?などは、ライフプランソフトを利用すると具体的にイメージしやすいですよ。

ソフトを使用したシミュレーション例はこちらのページ(ライフプランについて)に掲載しております。

時間がない、めんどうで心が折れるなど、自力では難しい場合は、個別相談でお手伝いしますので、お気軽にお声がけください!

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