よもやま話

海の向こうで暮らしてみれば 貯蓄倍増できるかも?!

久しぶりにワーキングホリデー時代の友人と再会しました。

四半世紀前の私のワーホリ体験は、ひと言で表すと「わりとツラかった」。

英語がなかなか上達せず、面白いとか楽しいの感覚も忘れて、しばし病んでいた暗黒の記憶があります。

でも、振り返れば、それも含めてGood Experienceで、これからも心に残り続ける青春の欠片なので、いい冥土の土産ができたと思っています。

昔むかしは「旅の合間にお土産屋さん等でアルバイトをして、滞在費の足しにする」というのが多くのワーホリメーカーの姿でしたが、今は日本にいるよりもバイトで稼いで、貯蓄までできるという、海外出稼ぎ現象が起きているそうで。

すごい。そして日本は大丈夫かな・・・ 
つい、世界のビッグマックの価格など調べてしまいました。

ビッグマックが安い国、日本

マクドナルドのビッグマックは、基本的に世界のどこでも同じ品質・サービスで販売されています。

家賃、電気、賃金、牛肉、パン、チーズなど、色々な要素がぎゅっと凝縮されているので、ビッグマック1個の価格は、世界の物価をざっくり比較するものさしになります。

2022年のビッグマック指数1位のスイスでは、ビッグマック1個が925円相当。とても高いです。

カナダやアメリカで700円超、オーストラリアは670円くらいですが、これでも安くはないですよね。

一方、日本では450円ほど。先進国の中でもかなり低く、対象54ヶ国のうち、41位でした。

世界から見ると、ビッグマックを450円で食べられる日本は、今やお得な旅行先ということですね。

私は、老後は東南アジアで、棚田を眺めて暮らしたいと淡く思っていますが、物価の面ではうかうかしていられなくなるのかもしれません。

「手に職」は国境を超える

英語がままならなくとも、オーストラリアなどでは、語学力不問・体力勝負のフルーツピッキングという働き口があります。

ものすごい広さの農場で、時期になると集中して野菜やフルーツを収穫するので、特に若者の労働力が重宝されます。

いつの時代でも「健康な体と行動力があれば何とかなる」のは変わりませんが、今は収入も良いという好条件で、目指す若者がさらに増えそうですね。

個人的に、海外ですごく必要とされて、すぐに仕事の受注もできる、最強の職業だなと思ったのは「美容師さん」です。

現地にも美容師さんはいますが、つたない語学力では微妙なニュアンスが伝わりにくいし、実際にローカル美容室に行ってみたら、わりと適当な仕事をされたりしました。

髪質がまったく違うので、美容師さん的にもやりにくいと聞きました。

その点、日本人の美容師さんに切ってもらえる安心感といったら。少々高くても是非ともお願いしたくなります。

髪は必ず伸びるし、お店を持たなくてもハサミさえあれば世界中どこでも仕事ができる、すごくいい仕事だな、とその時以来ずっと思っています。

もし、海外で仕事がしたい!と子どもが言い出したら、美容師さんを強くおすすめするのだけど。(興味がわく日待ち)

逆に、物価が安い国で起業したりすると、行く時は良いけれど、稼いでも他国の物価水準に追いつかないので、なかなか大変と聞きました。

日本が、「行ったら簡単に帰ってこられない国」にこれ以上傾かないことを願います。

留守中の公的制度の手続き

海外の滞在が一時的なものであれば、日本を離れている間、公的制度の手続きが必要になります。

海外転出届の提出

渡航の2週間ほど前になったら、住民票のある市区町村に「海外転出届」を提出します。

出国することを届け出て、日本の健康保険・国民年金・住民税を一時ストップするためのものです。

転出届が必要な期間は一律ではなく、自治体によって異なります。(仙台市の場合は1年以上)

税金について

住民税は、前年の収入に応じて、1月1日に住んでいる市町村で課税されます。(1月1日に住民票が日本国内にない場合、その年の住民税は非課税)

所得税については、1年以上転出する場合は、住んでいる地域の税務署に確認して、自分で確定申告を行いましょう。

健康保険について

会社を辞めると、会社の健康保険を脱退して、国民健康保険に加入します。

ですが、海外転出届を提出すると、国民健康保険の被保険者ではなくなるため、留守中に保険料を払う必要がなくなります。

代わりに、海外での医療費はとても高額になる場合がありますので、出発前に適宜、海外旅行保険に加入しましょう。

海外旅行保険では、通常歯の治療は保障されません。歯のケアは日本で済ませておくのが良いですね。

年金について

国民年金は、日本に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入する義務があります。

また、10年以上加入しないと、年をとった時に年金をもらう資格が与えられません。

海外転出届を提出すると、年金保険料を払う必要がなくなりますが、転出中は「年金制度に加入していた期間」としてカウントされるため、滞在期間が無駄になりません。

ただし、もらえる年金額は支払った保険料に比例しますので、保険料を納付しないままだと将来の年金額は少なくなります。

年金額を減らしたくない場合
  • 転出中も保険料を払い続ける「任意加入」の手続きを行う。任意加入すると、海外滞在中に万が一死亡した時には遺族年金、病気やけがで障害が残った時には障害年金を受け取ることができます。
  • 未納分の保険料を帰国後に支払う。ただし、本来支払うべき期限から2年以内に納付しなければなりません。

海外の病院で治療を受けた時

短期滞在で海外転出届を出さず、日本の健康保険に加入している状態で、海外の病院で治療を受けた場合は「海外療養費」を請求することができます。

現地で請求された医療費を一旦支払い、帰国後に申請をすると、支払った費用の一部が払い戻されるしくみです。

日本で同じ病気やケガをし、日本の健康保険内で治療を受けた場合を基準にして、支給金額が決定します。

日本で保険適用になっている医療行為が対象で、以下の場合は支給されません。

  • 保険の効かない診療や差額ベッド代
  • 美容整形
  • 臓器移植など特定の治療

その昔、海外で暮らす日本人女性を取り上げた「海の向こうで暮らしてみれば」というテレビ番組がありました。

素敵だなーという憧れから始まって、実際に行ってみたら色々ギャップもあったけれど、何にせよ、やってみることは良きことかなと思います。

もうワンチャンス、あるんだろうか・・・