お金のこと諸々

大学進学、いくらかかる? 今から始めるお金と心の準備

本を家の形に積んだ写真。屋根部分に「SCHOOL」の文字カード
keikokudo@megumi

ここ数年の高校卒業生(普通科)の大学・短大進学率は60%を超えています。

高等教育となると、年間100万円超の授業料のほか、自宅外通学の場合は部屋を借りたり、電化製品を揃えたり、毎月の生活費の支援など、少なくないお金が色々とかかってきます。

お子さんの教育プラン、大学進学が前提であれば、前もってお金と心の準備をしておきましょう。

大学進学にかかる費用の目安

大学等への入学から卒業まで、子ども一人当たりにかかる費用の目安は以下のとおりです。

入学費用

受験にかかる費用(受験料・交通費・宿泊費等)、入学金、寄付金、入学しなかった学校への納付金など

在学費用

授業料、通学費、教材費、施設設備費、資格予備校やスクール費用など(1年あたりの金額を記載)

学校タイプ入学費用在学費用
専門学校50万円116万円
短大73万円137万円
国公立大67万円103万円
私大文系81万円152万円
私大理系88万円183万円
日本政策金融公庫・令和3年度「教育費負担の実態調査結果」より

自宅を離れる場合は仕送りも

自宅を離れて一人暮らしを始める場合は、毎月の生活を支える仕送りも必要になりますね。授業料と同時にざっくり把握しておきましょう。

最初にかかる費用とは、一人暮らしに必要なアパート等の敷金、家具、電化製品の購入などです。

最初にかかる費用仕送り額
平均 38万円年間平均 95万円
日本政策金融公庫・令和3年度「教育費負担の実態調査結果」より

教育費、どう捻出する?

お金は子どもが小さいうちが貯め時、とよく言われます。振り返ってみると、実感としてもまさにその通りでした。

小さいなりにお金はかかるものですが、進学までの「時間」を味方に貯蓄計画を立てましょう。

固定費の見直しが最優先

どこから捻出しようかなぁとお悩みであれば、まずは毎月確実に出ていくお金「固定費」を見直してみてください。

特に、保険料や習い事などは、本当にすべて必要でしょうか?

食費など変動費は、月によって波があり、努力のわりに効果が一定ではないので、固定費の削減を優先し、変動費の節約は補足的に考えると効率が良いです。

学資保険はどっちつかず

「子どもが生まれたらまず学資保険」が定番と思われがちですが、少し見方を変えると、固定費(保険料)の削減につながることがあります。

学資保険は、進学時期に合わせて、お祝金や満期金が出るしくみで、親に万が一のことがあった場合は、以降の保険料が免除される保障もついています。

ただし、注意したいポイントが2つあります。

① 満期前に解約すると元本割れする

契約時は「解約しなければいい」と誰もが思うものですが、20年近い時間の中では、急な出費や、他の商品に乗り換えたい気持ちが出てくる可能性も十分あります。その時に元本割れで損をしてはもったいないので、「解約するかも前提」で考える方がいいです。

② 保険機能がそれほど大きくない

学資保険はあくまで教育費のための積み立てであり、親に万が一のことがあった場合の生活費までは保障されません。少ない保険料で大きな保障を得られる、という保険本来の良さは、学資保険にはないので、万が一の保障は、別に用意する必要があります。

進学時期は生まれた時からある程度わかっているため、「〇年後に向けて」計画的に資産形成すればよく、必ずしも保険商品で備える必要はありません。

今はNISAも充実しているので、値動きのリスクはあるものの、生まれてからの15~20年をかけて、長期投資で準備することも十分現実的だと思います。

教育に必要な「お金」を、どうしても保険とセットにする必要があるかどうか、ぜひ冷静に検討してみてください。

教育ローンについて

教育ローンは、親が契約者となって借りるお金です。

日本政策金融公庫が取り扱う「国の教育ローン」の概要は、以下のとおりです。

融資上限子ども1人あたり350万円以内(自宅外通学・大学院・海外留学などは450万円以内)
返済期間最長20年以内(2025年度から18年→20年に延長)
金利固定金利・年4.05%(2026年7月時点/保証料別)
年収上限子ども1人:790万円/2人:890万円/3人:990万円(人数が増えると上限もアップ)
日本政策金融公庫HPをもとに作成
  • 金利は変更されることがあるため、申込み時は公式サイトで最新情報をご確認ください。
  • ひとり親家庭・交通遺児家庭・世帯年収が一定基準以下の世帯などは金利優遇があります。
  • 日本学生支援機構の奨学金との併用が可能で、受験費用は合格前から借入できます。

ローンは何でもそうですが、その後何年も家計に影響し続けるお金です。「借りられるかどうか」ではなく「無理なく返せるかどうか」で判断し、お子さんとも早めに共有しておきましょう。

奨学金について

奨学金は、子どもが契約者となって借りるお金で、返済不要の「給付型」と、将来返済しなければならない「貸与型」があります。

給付型・貸与型それぞれの支給額、返還方法など、くわしい内容は別記事にまとめています。

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また、低所得世帯を対象とした「高等教育の就学支援新制度」では、授業料・入学金の減免と給付型奨学金がセットで受けられます。

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支払のタイミングに注意

学校に必要なお金は、支払時期を必ず確認しておきましょう。

たとえば、推薦入試で合格した場合、入学は翌年の春でも、入学金は合格のタイミングで支払わなければなりませんので、高3の秋頃には入学金が必要になります。

入学する年の4月では間に合いません。

教材なども一旦支払ってから、後で補助金を申請するケースもありますので、お金はとりあえず必要と考えて、1年前には次年度分のお金が用意できているようなスケジュールを組んでおくと安心です。

まとめ

大学進学には、入学金・授業料だけでなく、仕送りやローンの返済計画まで含めて、全体像を把握しておくことが大切です。

  • 固定費の見直し、学資保険の再検討で捻出できるお金がないか確認する
  • 教育ローンは金利が変わりやすいので、申込み前に必ず最新情報を確認する
  • 奨学金は子ども自身が背負う借金でもあるため、しっかり検討する

一人で抱え込まず、シミュレーションを組んでみると「これならいけそう」という現実的な計画が見えてきます。迷ったら、ぜひお声がけくださいね。

ABOUT ME
工藤 恵子
工藤 恵子
ファイナンシャル・プランナー(CFP)
仙台市の独立系FPです。保険などの商品は売らずに、家計の見直しをお手伝いしています。お金のことはなるべく考えずに生きられるよう、シンプルなしくみ作りを後押しします。
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